皆さんには、大切な人がいますか?

その人に、愛を伝えていますか?

どうか忘れないで。

大切な人と共に生きられることは、奇跡のようなものだということを。



10月30日にかかってきた1本の電話。

それは私にとてもつらく悲しい出来事を知らせるためのものでした。



2013年夏

ボランティアを探していたその人と、自分にできることを探していた私は、とあるイベントを通じて出会いました。

あの時のことを話すたびに、私のことを「救世主だと思った、女神がきたって!」と話してくれましたが、私にとってみれば、その人こそ私の救世主だったように思います。


この出会いがきっかけとなり、私は本格的に地域活動を開始。

数えきれないほどの方々とのご縁を頂くようになりました。


私を取り巻く環境は急激に変化し、時には追いつけずに歩めなくなってしまったこともありました。

そんなとき、誰よりも早く手を差し伸べてくれたのは、いつだってその人でした。


「僕はホント、あなたに救われました。だから僕にはなんでも言ってください。それだけは、よろしくお願いします。決して感情を隠す必要はありません。」


「どんなに意義深い活動であれ、忙殺されていては何のためだかわからないですよ。まずは自分のココロ、幸せを最優先にしてくださいね。」


贈ってくれる一つひとつの言葉に、いつも救われ、励まされてきました。

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父と娘

実の娘のようにかわいがってくれたその人を、いつしかパパと呼ぶようになっていました。


そんな私たちは、周囲の人たちの目にも親子のように映っていたのでしょう。

10月30日、私のスマホには次から次へと大勢の人から連絡が入りました。


それは、パパが帰らぬ人となってしまったことを知らせる連絡。


何度も入退院を繰り返していたことを知りながら、なぜ会いに行かなかったのか。

悔やみきれない想いが胸いっぱいに広がって、ただただ泣き続ける日となりました。


一方で、鳴りやまないスマホから、どれだけパパに愛されていたかが伝わってくるような気がして、胸の奥に温かく優しいものを感じる日でもありました。


お通夜会場でお会いした、パパの妹さん。

パパと同じ優しい目は真っ赤に充血し、感じるのは深い深い悲しみ。

そんななか、泣き続けていた私を抱きしめてくれました。


「子どもがいなかったから、あなたを本当の娘だと思い込んでいたんでしょうね。ありがとうね。」


そう言いながら、優しく優しく抱きしめてくれました。


お別れの日

予想していた通り、お通夜のときもお葬式のときも、会場には溢れんばかりの人が駆けつけていました。

沢山の人に愛されていた証をこの目で見て、改めて、パパの娘でいられたことを誇りに思いました。


終始泣きじゃくる私を見て、きっとパパは心配になってしまったよね。

ごめんなさい。

でもそんな私に寄り添い、支えてくれるみんなの姿を見て、安心して微笑んでくれたかなとも思います。


神様はどうしてこんなにも早くパパを連れ去ってしまうのかと、恨みたくなりました。

でも、パパは肺が機能しなくなり送管された状態で、大好きなお酒はおろか水さえも飲めなくなっていたそうです。

今は、何日も何日も原因不明の高熱が続いて苦しんでいたパパが、これ以上苦しまなくていいように急いで迎えにきてくれたのだと思っています。


そして、どうしてもっと早くパパの異変に気付いて会いに行かなかったのかと悔やむ私に、こんな言葉をかけてくれた人がいました。


「パパは弱ってる姿をあやちゃんに見せたくなかったんやろうね。あやちゃんが忙しいこともわかってくれてたやろうし。あやちゃんが気付かんようになってたとよ。でもちゃーんと、最後に会える日を作ってくれとらすやんね。会って話しておいで。」


そう、偶然にもお通夜があった昨日も、お葬式の今日も、仕事を入れていない日でした。


パパがこの日を選んでくれたんだね。

最後の最後まで、かっこいいパパだったね。

私の思い出の中にいるパパは、元気いっぱい上機嫌でお酒を飲んでるよ。

パパよかったね、これでいくらでも大好きなお酒が飲めるね。

大好きなお肉もいっぱいいーっぱい食べてね。

腰も膝も、もう痛くないよね。

大好きな電車を追っかけて、どこまでも旅ができるね。

去年離れ離れになってしまったお父さんにも、また会えるね。

私がまたパパに会えたときには、お父さんとどんな話をしたのか聞かせてね。

パパが大好きだった電車を見たら、ちょっぴり泣いちゃうかも。

そのときは優しい風になって会いにきてね。


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パパが大きな大きな愛情で包んでくれていたこと、生涯忘れません。

パパが残した想い、やりたかったこと、みんなと一緒に受け継いで、守って、やり遂げます。


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愛を胸に

抱えきれないほどの大きな愛情と、数えきれないほどの人たちとのご縁をありがとう。

パパが与えてくれた居場所で、パパの大好きな幸森彩香として頑張っていくから、見守っていてね。


「いつか幸森彩香名言集を出そう!」


と言ってくれていたパパは、誰よりも私の言葉を愛してくれていました。

私を知らない人の前でも、似ても似つかない声真似をしながら私の言葉を語っていました。

いつかどこかで、パパから私の名前を聞いていた人たちにも私の言葉が届くくらい、これからも言葉を綴っていきます。


「幸森彩香はこのまちを担っていく偉大な女性になるんだ。」


そう言っていつも背中を押してくれていたパパが、天国でも自慢の娘だって言ってくれるように、できることからやっていきます。


いつか、いつかパパのところへ行ったときは、目いっぱい褒めてね。



お別れの時、泣いてばかりで何も言えなかった泣き虫な娘から、沢山の人に愛されてやまなかった自慢のパパへ。

深い深い愛を込めて。


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